2024年度 明治学院大学 履修要項(心理学部)
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83 公認心理師の資格と職務公認心理師法は、2015年9月9日に議員立法により成立し、2017年9月15日に施行された。公認心理師は、心理学に特化した初めての国家資格である。近年の国民が抱える心の健康の問題は、生活に関わる重要な問題であり、学校、医療機関、その他企業をはじめとする様々な職場において、心理職の活用の促進が求められる。これらの心の問題等をめぐる状況に鑑み、心理に関する支援を必要とする人々の心理に関する相談、援助等の業務に従事する者の資質の向上及びその業務の適正を図り、国民が安心して心理に関する支援を受けられるようにするため、国家資格によって裏付けられた一定の資質を備えた心理職として、公認心理師資格が定められた。公認心理師は、公認心理師法第2条によれば、「公認心理師登録簿への登録を受け、公認心理師の名称を用いて、保健医療、福祉、教育その他の分野において、心理学に関する専門的知識及び技術をもって、次に掲げる行為を行うことを業とする者」である。( 1 )心理に関する支援を要する者の心理状態の観察、その結果の分析(2)心理に関する支援を要する者に対する、その心理に関する相談及び助言、指導その他の援助(3)心理に関する支援を要する者の関係者に対する相談及び助言、指導その他の援助(4)心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供公認心理師国家試験の受験資格を得るには、心理学部心理学科の学生が、学科教育方針とそれに伴うカリキュラムに沿って所定の科目の単位を在学中に全て修得して卒業し、①大学院生対象の所定の科目の単位を修得したうえで大学院を修了する(Aルート,P.88参照)、または、②認定された医療機関等での実務経験を2年以上(標準は3年)積む(Bルート,P.88参照)必要がある(法第7条1号に該当)。公 認 心 理 師

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